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特集 生体膜研究の基礎と応用
膜をみる
-――膜脂質プローブの開発
The development of probes for membrane lipids
田口 友彦
1
Tomohiko TAGUCHI
1
1東北大学大学院生命科学研究科細胞小器官疾患学分野
キーワード:
膜脂質
,
細胞内小器官
,
pleckstrin-homology(PH)ドメイン
Keyword:
膜脂質
,
細胞内小器官
,
pleckstrin-homology(PH)ドメイン
pp.833-836
発行日 2023年12月23日
Published Date 2023/12/23
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28711833
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われわれの体を構成している真核細胞は,細胞と細胞外環境を区切る “細胞膜”,細胞内小器官(オルガネラ)と細胞質ゾルを区切る “オルガネラ膜” など,多種多様な生体膜を有している.生体膜は水溶性分子を透過させない物理的なバリアとして機能しているが,多彩な細胞内シグナルを発生させる場としても機能している.そのキープレイヤーのひとつが生体膜を構成する膜脂質である.膜脂質の機能を明らかにしていくうえで,解析対象とする膜脂質の生体膜内での局在・動態を観察することは極めて重要である.
本稿では,各種膜脂質に選択的に結合するタンパク質ドメインを用いた “膜脂質プローブ” を紹介し,次にこれらプローブがどのように膜脂質の細胞内局在解析に利用されているかについて述べる.
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