Japanese
English
特集 Onco-Cardiology――最新ガイドラインと今後の課題
腫瘍循環器学の歩み
-――診療ガイドラインが示すエビデンス・ギャップと今後の課題
Clinical practice guidelines for Cardio-Oncology
――Challenges and opportunities indicated in evidence gaps
佐瀬 一洋
1
Kazuhiro SASE
1
1順天堂大学大学院医学研究科臨床薬理学
キーワード:
がん治療関連心血管毒性(CTR-CVT)
,
心血管リスク因子(CVRF)
,
診療ガイドライン
Keyword:
がん治療関連心血管毒性(CTR-CVT)
,
心血管リスク因子(CVRF)
,
診療ガイドライン
pp.556-560
発行日 2023年11月25日
Published Date 2023/11/25
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28708556
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
がんの治療成績は著しく向上しつつあるが,その結果として,心血管リスク因子(CVRF)を有するがん患者の管理やがん治療関連心血管毒性(CTR-CVT)という病態への対応として,がん治療開始前からの体制整備が求められている.腫瘍循環器学(Onco-Cardiology)は,CVRFを有するハイリスク患者およびCTR-CVTと関連するハイリスク治療を対象として,有効ながん治療の完遂とがんサバイバーの予後向上を共通目的とする,学際領域の多職種連携である.近年,国内外から相次いで腫瘍循環器学の診療ガイドラインが公表されたが,学際領域連携の基盤となる患者中心の視点が明確になる一方で,いわゆるエビデンス・ギャップも顕在化した.今後,診療ガイドラインの妥当性,実行可能性,持続可能性をキーワードとして,腫瘍循環器学における教育,診療,研究のさらなる発展が期待される.
Copyright © 2023 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.