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第5土曜特集 循環器病学の未来──基本計画から考える循環器病学のグランドデザイン
AI・数理モデルによる循環器疾患診療・研究の変貌
心臓シミュレーションをどう臨床に活かすか
Heart simulation as a tool in daily practice
杉浦 清了
1
,
岡田 純一
1,2
,
鷲尾 巧
1,2
,
久田 俊明
1
Seiryo SUGIURA
1
,
Jun-ichi OKADA
1,2
,
Takumi WASHIO
1,2
,
Toshiaki HISADA
1
1株式会社UT-Heart研究所
2東京大学大学院新領域創成科学研究科
キーワード:
UT-Heartシミュレータ
,
心臓再同期療法
,
複雑心奇形
Keyword:
UT-Heartシミュレータ
,
心臓再同期療法
,
複雑心奇形
pp.1363-1368
発行日 2022年12月31日
Published Date 2022/12/31
DOI https://doi.org/10.32118/ayu283141363
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循環器系を対象にしたコンピュータシミュレーションは,研究目的での活用から臨床におけるさまざまな問題の解決を目指した実用化の段階に入りつつあるが,その内容についてはよく知られていないのが実状である.そこで本稿では,まず現在注目されている人工知能(AI)との関係について説明するとともに,目的に応じた多様なシミュレーションの種類を解説する.続いて,最も精密な心臓シミュレーションの例として,分子機能に基づいて心臓の興奮伝播から収縮弛緩および血液の拍出までを再現するUT-Heartシミュレータの内容とその具体的な臨床応用として,①心臓再同期療法(CRT)の効果予測,②複雑心奇形に対する治療方針決定支援,を目指した開発を紹介する.このほかにも医療機器開発のためのシミュレーションも進められており,今後ますます応用範囲は広がっていくものと期待される.
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