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第5土曜特集 内視鏡医学のすべて――各領域における診断・治療の進歩
神経
内視鏡下経鼻的腫瘍摘出術の進歩と展望
Progress and prospects of endoscopic transnasal surgery
田原 重志
1
Shigeyuki TAHARA
1
1日本医科大学武蔵小杉病院脳神経外科
キーワード:
内視鏡下経鼻的腫瘍摘出術
,
下垂体腫瘍
,
頭蓋底腫瘍
Keyword:
内視鏡下経鼻的腫瘍摘出術
,
下垂体腫瘍
,
頭蓋底腫瘍
pp.1265-1271
発行日 2023年9月30日
Published Date 2023/9/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu286141265
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下垂体および下垂体近傍腫場に対する経鼻的腫瘍摘出術は,近年の手術機器の進歩により内視鏡手術が主流となっている.そして,この術式は2012年の診療報酬改定で新たな術式として追加された.内視鏡手術はトルコ鞍上部や海綿静脈洞など,従来の顕微鏡手術では死角となる部分も観察・摘出可能であり,手術成積が向上している.また従来開頭手術が行われてきた頭蓋咽頭腫や髄膜腫など,他の頭蓋底腫瘍に対しても,トルコ鞍外の頭蓋底の骨を削除し,術野を拡大することによって経鼻的手術が可能となった.一方,2006年から日本神経内視鏡学会により技術認定制度が発足した.この学会で主催されている講習会で神経内視鏡手術の基本的手技を学ぶことにより,脳神経外科領域においても内視鏡手術の裾野が大きく広がっている.今後,若手の脳神経外科医を中心にこの術式が広まっていくものと思われる.
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