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特集 覚醒下手術の最前線――臨床的意義と神経科学
言語機能温存を目指したlower grade gliomaに対する覚醒下手術
-――臨床的意義と神経科学
Intraoperative awake brain mapping for the patient with lower grade gliomas to preserve language functions
本村 和也
1
,
齋藤 竜太
1
Kazuya MOTOMURA
1
,
Ryuta SAITO
1
1名古屋大学大学院医学系研究科脳神経外科学
キーワード:
覚醒下手術
,
グリオーマ
,
言語機能
,
ブローカ野
,
ウェルニッケ野
,
言語関連白質線維
Keyword:
覚醒下手術
,
グリオーマ
,
言語機能
,
ブローカ野
,
ウェルニッケ野
,
言語関連白質線維
pp.707-713
発行日 2023年8月26日
Published Date 2023/8/26
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28609707
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Lower grade gliomaは,eloquent area近傍にしばしば発生するため,脳機能(言語機能,運動機能,高次脳機能など)を温存しながら安全に可及的な腫瘍摘出を行うことが重要である.特にlower grade gliomaに対しては,最大限の腫瘍摘出を行うことが患者の無増悪期間および生存期間の延長につながると報告されている.そのために覚醒下脳機能マッピングを用いて脳機能を捉え,その部位をfunctional boundaryとする覚醒下手術が重要である.特に言語ネットワークに関わるlower grade gliomaに対しては,その言語機能を温存しながら最大限の腫瘍切除を目指すために,覚醒下脳機能マッピングは不可欠であると考える.覚醒下手術を駆使した安全で確実な腫瘍摘出が,これからの次世代グリオーマ手術においては欠かせない技術となっていくと考える.
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