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特集 頻尿に潜む病態を見破る
間質性膀胱炎・膀胱痛症候群と慢性前立腺炎・慢性骨盤痛症候群
Interstitial cystitis/bladder pain syndrome and chronic prostatitis/chronic pelvic pain syndrome
古田 昭
1
,
木村 高弘
1
Akira FURUTA
1
,
Takahiro KIMURA
1
1東京慈恵会医科大学泌尿器科
キーワード:
間質性膀胱炎(IC)
,
膀胱痛症候群(BPS)
,
慢性前立腺炎(CP)
,
慢性骨盤痛症候群(CPPS)
Keyword:
間質性膀胱炎(IC)
,
膀胱痛症候群(BPS)
,
慢性前立腺炎(CP)
,
慢性骨盤痛症候群(CPPS)
pp.212-215
発行日 2023年4月15日
Published Date 2023/4/15
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28503212
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『間質性膀胱炎・膀胱痛症候群診療ガイドライン』では, “間質性膀胱炎・膀胱痛症候群(IC/BPS)とは,膀胱に関連する慢性の骨盤部の疼痛,圧迫感または不快感があり,尿意亢進や頻尿などの下部尿路症状(LUTS)を伴い,混同しうる疾患がない状態” と定義されている.一方,慢性前立腺炎・慢性骨盤痛症候群(CP/CPPS)に関する診療ガイドラインはなく, “CP/CPPSとは,下腹部から骨盤部や会陰部を中心とする不快感や疼痛など,いわゆる前立腺炎症状がすくなくとも6カ月以上あるが,細菌尿は認められない状態” といわれている.どちらの疾患群に関してもいまだ病因・病態は不明であり,膀胱や尿道に関連する慢性の骨盤部の疼痛,圧迫感または不快感を訴える患者に対して,尿路感染症や悪性腫瘍などを除外したうえで,女性であればIC/BPS,男性であればCP/CPPSと診断する傾向にある.今後は,CP/CPPSの診療ガイドラインの早期作成と各ガイドラインに沿った診断・治療を蓄積していくことが,病因・病態の解明と新規治療法の開発につながるものと期待される.
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