Japanese
English
TOPICS 免疫学
CD300a阻害による脳梗塞後の神経障害の軽減
CD300a blockade ameliorates neuronal deficit after ischemic stroke
小泉 仁志
1
,
小田 ちぐさ
1
,
澁谷 彰
1,2
Hitoshi KOIZUMI
1
,
Chigusa NAKAHASHI-ODA
1
,
Akira SHIBUYA
1,2
1筑波大学医学医療系生命医科学域免疫制御医学
2筑波大学革新的創薬開発研究センター
pp.892-893
発行日 2023年3月18日
Published Date 2023/3/18
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28411892
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脳梗塞
脳梗塞は,脳への血流の途絶により引き起こされるが,血流が再開しても,後遺症である神経障害による身体的,精神的,社会的な生活の質(QOL)の低下は著しく,新たな治療法の開発が求められている1).脳細胞が虚血壊死に陥ることにより,死細胞が増加し,この死細胞由来の種々の損傷関連分子パターン(damage-associated molecular patterns:DAMPs)の放出によって炎症が引き起こされる.DAMPsは脳血液関門を破綻させ,脳組織内に浸潤した免疫細胞を活性化し,さらなる炎症や細胞死,引き続く神経障害を引き起こす2).したがって,この死細胞を速やかに除去することができれば,炎症を抑制し,脳梗塞後の神経障害を最小限に食い止められる可能性がある3)と考えられるが,早期死細胞除去の重要性やメカニズムについては明らかになっていなかった.
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