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特集 医師が知っておくべき薬物相互作用の最近の話題
薬物と食品成分間の相互作用
Drug-food interaction
玉井 郁巳
1
Ikumi TAMAI
1
1金沢大学医薬保健研究域薬学系薬物動態学研究室
キーワード:
薬物-食品成分間相互作用
,
薬物代謝酵素
,
トランスポーター
Keyword:
薬物-食品成分間相互作用
,
薬物代謝酵素
,
トランスポーター
pp.526-530
発行日 2023年2月18日
Published Date 2023/2/18
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28407526
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薬物と食品成分間の相互作用は,グレープフルーツジュースとの併用が禁忌となる重篤な例があるように,薬物療法上注意すべき事項である.食品成分は消化管内では高濃度に存在し,薬物吸収性の変動は薬効にも影響することから,本稿では薬物-食品成分間相互作用として経口投与した薬物の消化管吸収性について記載する.薬物の消化管吸収は,投与剤形からの薬効主成分(薬物)の “溶解性”,血中に至るまでの “安定性”,および小腸上皮細胞内の “膜透過性” の三要素で決まり,これら三要素を左右する種々の吸収規定因子がある.各要素・規定因子のいずれが薬物吸収に影響するかは,薬物ならびに剤形ごとに吸収性の律速段階が異なるため一律ではない.したがって食品の影響について考える場合には,医薬品ごとにその特徴と照らし合わせながら各食品成分の特性とともに考えるとわかりやすい.
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