Japanese
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特集 小児COVID-19関連多系統炎症性症候群(MIS-C/PIMS)の診療
MIS-C/PIMSの薬物治療
Medications for MIS-C/PIMS
小柳 喬幸
1
,
井口 智洋
1
,
山岸 敬幸
1
Takayuki OYANAGI
1
,
Tomohiro INOGUCHI
1
,
Hiroyuki YAMAGISHI
1
1慶應義塾大学医学部小児科
キーワード:
免疫グロブリン製剤(IVIG)
,
ステロイド製剤
,
生物学的製剤
Keyword:
免疫グロブリン製剤(IVIG)
,
ステロイド製剤
,
生物学的製剤
pp.283-287
発行日 2023年1月28日
Published Date 2023/1/28
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28404283
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小児COVID-19関連多系統炎症性症候群(MIS-C/PIMS)は,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関連する最も重症な小児疾患で,死に至る可能性もあるが医学的に十分に検討された治療法は確立していない.海外の後向き研究をもとに,日本では2021年5月に「小児COVID-19関連多系統炎症性症候群(MIS-C/PIMS)診療コンセンサスステートメント」が作成され,同年9月に改訂された.免疫グロブリン製剤(IVIG)単剤治療よりもステロイド製剤併用治療の有効性が示される報告が多いことから,MIS-C/PIMSの初期治療はIVIGを2g/kg/doseとメチルプレドニゾロン1~2mg/kg/日の併用治療が主流になっている.高用量ステロイド製剤および生物学的製剤は,心筋炎などの重症例,初期治療の不応例に使用される.また,抗血栓治療として低用量アスピリンを投与するが,重症例や,冠動脈病変および凝固異常などを示す例には抗凝固薬を併用することが推奨される.
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