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連載 医療DX―進展するデジタル医療に関する最新動向と関連知識・Vol.3
行動変容を伴う医療機器プログラム評価の考え方
Discussion on evaluation of software as medical device promoting behavioral change for therapy
佐久間 一郎
1
Ichiro SAKUMA
1
1東京大学大学院工学系研究科 医療福祉工学開発評価研究センター
キーワード:
認知行動療法
,
医療機器プログラム
,
二重盲検ランダム化比較試験
,
シャムアプリ
,
プラセボ効果
Keyword:
認知行動療法
,
医療機器プログラム
,
二重盲検ランダム化比較試験
,
シャムアプリ
,
プラセボ効果
pp.905-910
発行日 2022年11月26日
Published Date 2022/11/26
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28309905
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◎近年,情報通信技術の進歩に伴い,スマートフォン等を利用し,個々の患者の行動や思考のパターンに応じて情報を提供することで,動機付けや行動を促し治療効果を得ることを目的とした,患者の行動変容を伴う医療機器プログラムの研究開発が行われている.行動変容を伴う医療機器プログラムであっても,有効性,安全性,品質を評価するという医療機器評価の基本的考え方に変更はないが,その特徴を踏まえた評価をすることが求められる.評価にあたっては客観的評価指標を可能なかぎり使うことが望ましいが,主観的評価を使用せざるを得ない場合もある.臨床評価においては,二重盲検ランダム化比較試験を実施することが望ましいが,シャムアプリ(治療の機能を除いたアプリ)の実現困難性などのさまざまな要因で実施困難な場合もある.その際にはプラセボ効果の影響を受けにくい評価項目を設定することが望ましい.個別の製品について評価の考え方を整理し,PMDAと相談のうえ適切な評価方法を設定することが求められる.
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