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特集 行動嗜癖――ギャンブル障害・ゲーム障害等の実態と対策
総論
行動嗜癖の脳科学
Neuroscience of behavioral addiction
髙橋 英彦
1
Hidehiko TAKAHASHI
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科精神行動医科学
キーワード:
ギャンブル障害
,
ゲーム障害
,
脳画像研究
,
ドパミン
Keyword:
ギャンブル障害
,
ゲーム障害
,
脳画像研究
,
ドパミン
pp.576-580
発行日 2022年11月5日
Published Date 2022/11/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28306576
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行動嗜癖としてまずギャンブル障害が,2013年に改訂されたアメリカ精神医学会の『精神疾患の診断・統計マニュアル第5版』(DSM-5)でアディクションの項目に分類され,次いで世界保健機関による「国際疾病分類第11回改訂版」(ICD-11)で,ゲーム障害が採択された.その背景には,臨床症状に類似点が多いことに加えて,脳画像研究を中心にした脳科学的知見でも共通点が多いことがある.そこで本稿では,行動嗜癖のなかでも研究が先行していたギャンブル障害の脳画像研究に関して,薬物依存との共通点だけでなく,異なる点も紹介する.最後に最近,筆者らが開発したギャンブル障害の脳イメージングバイオマーカーについても紹介した.今後,新たに診断基準が整備されたゲーム障害の脳科学的研究の知見が蓄積してくることが期待される.
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