Japanese
English
第5土曜特集 小児医療の最先端
臨床編
小児の医療型短期入所施設の設立と運営
-――医療的ケア児者と家族にとっての “もうひとつのわが家”
“Another home” for people who need medical care and their families
内多 勝康
1
Katsuyasu UCHIDA
1
1国立研究開発法人国立成育医療研究センターもみじの家
キーワード:
医療的ケア
,
医療型短期入所
,
国立成育医療研究センター
,
もみじの家
,
医療的ケア児支援法
Keyword:
医療的ケア
,
医療型短期入所
,
国立成育医療研究センター
,
もみじの家
,
医療的ケア児支援法
pp.499-505
発行日 2022年7月30日
Published Date 2022/7/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28205499
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
医療技術の向上を背景に,死亡する乳幼児が減少する一方,退院後も人工呼吸器による呼吸管理などの医療的ケアを必要とする子どもが急増している.在宅で医療を必要とする子どもの日常生活や,社会生活を支える制度・仕組みが未整備なため,多くの家族が24時間のケアに追われ,過重な負担を背負っている.主に医療機関が運営する医療型短期入所は,医療的ケア児が安心してすごすことができ,家族が心身ともにレスパイト(休息)できる場として高いニーズがあるが,全国的にサービスの量が不足している.その要因は,公的な制度だけでは持続可能な運営が困難なことや,限られた人員体制のなかで “動ける医療的ケア児” らを安全に受け入れることができない施設が多いためである.医療的ケア児と家族が社会のなかで孤立しないためにも,また,難病児や障害児も包含した “新時代の地域包括ケアシステム” を構築するためにも,医療型短期入所サービスの拡充が求められる.
Copyright © 2022 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.