5．短期入所

はじめに

短期入所はショートステイともよばれ，障害者総合支援法に基づく日中活動系の障害福祉サービスの1つであり，自宅で暮らしている障害児・者が，居宅においてその介護を行う者の病気や事故，その他の理由によって一時的に介護を受けられない状況が生じたときに，障害者支援施設，児童福祉施設，その他の施設にて短期間の入所を行い，入浴，排泄，および食事等の介護や，その他の必要な支援を受けるサービスのことを指す．また，このサービスは介助者にとってのレスパイト（休息）サービスとしての役割も担っており，介護を必要とする障害児・者が地域で安心して生活していくうえで，障害児・者本人だけでなく，介護の中心となる家族にとっても，セーフティネットの意味合いを含めた非常に大切なサービスである．

本稿では短期入所サービス体系と，小児科医である筆者が主にかかわる小児期発症の障害のある方への短期入所サービスの課題とを概説する．