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第5土曜特集 小児医療の最先端
臨床編
先天性サイトメガロウイルス感染症の診断の進歩と治療
Advances in diagnosis and treatment of congenital cytomegalovirus infections
岡 明
1
Akira OKA
1
1埼玉県立小児医療センター病院長
キーワード:
サイトメガロウイルス(CMV)
,
母子感染
,
垂直感染
,
先天性難聴
,
バルガンシクロビル
Keyword:
サイトメガロウイルス(CMV)
,
母子感染
,
垂直感染
,
先天性難聴
,
バルガンシクロビル
pp.412-415
発行日 2022年7月30日
Published Date 2022/7/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28205412
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サイトメガロウイルス(CMV)はヘルペスウイルスに属するウイルスで,一般的には無症候あるいは伝染性単核球症などの軽い臨床像を呈する.一度感染したウイルスは体内に潜伏をしており,移植後などの特別な免疫不全状態になるとウイルスの活性化がみられ,臨床的にも問題となる.CMV感染が最も問題となるのが,妊娠中の母体が感染し,胎盤を通じて胎児に感染する垂直感染(母子感染)の場合で,多臓器にわたるきわめて特徴的な臨床像を呈することが知られている.先天感染としては先天性風疹症候群が最も有名であるが,幸いワクチンで予防が可能となっているのに対し,CMVについては現時点では有効なワクチンがない状態で,残念ながら最も頻度の高い母子感染の原因となっている.
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