Japanese
English
綜説
筋細胞膜
Muscle Cell Membrane
玉重 三男
1
Mituo TAMASIGE
1
1北海道大学理学部動物学教室
1the Zoological Institute, Faculty of Science, Hokkaido University
pp.274-281
発行日 1956年6月15日
Published Date 1956/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905890
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17世紀にコルクの組織を検べていたRobert Hookeによつて「生物の構造と機能の単位は1個1個の生きた細胞である」事が知られた。この「細胞」とは何かと言うような極めて初歩的なしかし今尚不思議な疑問から繰返し考えせられる事がある。
生きた原形質はその外界の生きていない物とは非常に違つて居り,この違いはこれらの間に境界があるからこそ存続している。即ち細胞膜と呼ぶ袋に包まれているからこそである。この膜が細胞の生きている事に必要である事を誰でも知つているが,しかしその他の事は余り知られてはいない。例えば,その膜は一体何で出来ているのか,構造はいかになつているのか,またどれ位の厚みを持つているのか,と言うような簡単な疑問さえなおも抱かれ続けている。
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