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第1土曜特集 発展する脳卒中診療の最前線
脳卒中診断の進歩
潜因性脳梗塞における潜在性心房細動検出技術の最新情報
Latest information on covert atrial fibrillation detection technology in cryptogenic brain infarction
秋山 久尚
1
Hisanao AKIYAMA
1
1聖マリアンナ医科大学内科学(脳神経内科)
キーワード:
潜因性脳梗塞
,
潜在性心房細動
,
テレメトリー式心電送信機
,
ホルター型長時間心電計
,
植込み型心臓モニター(ICM)
Keyword:
潜因性脳梗塞
,
潜在性心房細動
,
テレメトリー式心電送信機
,
ホルター型長時間心電計
,
植込み型心臓モニター(ICM)
pp.1009-1017
発行日 2022年3月5日
Published Date 2022/3/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu280101009
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脳梗塞の臨床病型はTOAST分類が主に使用され,①アテローム血栓性脳梗塞,②心原性脳塞栓症,③ラクナ梗塞,④その他の原因による脳梗塞,⑤十分な精査にもかかわらず塞栓源不明の潜因性脳梗塞,の5つに分類される.この病型の診断により心原性脳塞栓症は抗凝固療法が,それ以外の非心原性脳梗塞は抗血小板療法が再発予防療法として選択されるため,1度の脳梗塞でも重篤となりうる心原性脳塞栓症の診断がとくに重要となる.一方で,検査技術の発達した現在でも潜因性脳梗塞が全脳梗塞の16~39%を占め,その大多数は未検出の塞栓性疾患,とくに高齢者では潜在性(発作性)心房細動からの心原性脳塞栓症であると推測されている.この潜在性(発作性)心房細動をいかに検出し確定診断できるかが心原性脳塞栓症の再発予防策を決定するうえで重要となっている.本稿では,この潜因性脳梗塞における潜在性心房細動の検出に有用と考えられる長時間心電計(皮下植込み型・体外装着型)について紹介する.
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