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第5土曜特集 現代の臨床研究のための統計学2022――洗練された研究デザインと統計解析を理解してみよう
臨床家と試験統計家のよりよい協同に向けて
臨床研究デザイン・医療統計学のセンスとスキルをもった臨床医の育成
Fostering clinicians with a sense and skill in clinical research design and medical statistics
森本 剛
1
Takeshi MORIMOTO
1
1兵庫医科大学臨床疫学
キーワード:
臨床研究ワークショップ
,
シミュレーション教育
,
コミュニケーション
,
On-the-job training
Keyword:
臨床研究ワークショップ
,
シミュレーション教育
,
コミュニケーション
,
On-the-job training
pp.584-589
発行日 2022年1月29日
Published Date 2022/1/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28005584
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多くの臨床医は,基本的なレベルの臨床研究方法論や統計学をきちんと学習せず,“劣化コピー” のやり方で臨床研究を実施している.米国では,臨床研究を実施している臨床医を対象とした臨床研究方法論の教育が系統的に行われているが,日本では大学院教育がその役割を担っている.しかし,臨床研究の大多数を担っている多くの臨床医が,長期間にわたって診療から離れて大学院教育を受けることは困難である.そのような臨床医を対象に,短期間で集中的に,臨床研究実施の基盤として最低限必要な臨床研究デザインと統計学のセンスやスキルを,シミュレーション形式で学習する臨床研究ワークショップを実施している.臨床研究ワークショップで学習したことをon-the-job trainingを行いながら,きちんとした指導のもとで臨床研究のスキルやセンスを身につける必要がある.普段から統計家と臨床医がフラットな関係でコミュニケーションを取っていくことが,質の高い臨床研究の実施やその基盤となる教育につながっていく.
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