Japanese
English
TOPICS 臨床検査医学
ポイントオブケア検査(POCT)の質保証
Quality assurance for point of care testing(POCT)
山下 計太
1
,
前川 真人
1,2
Keita YAMASHITA
1
,
Masato MAEKAWA
1,2
1浜松医科大学医学部附属病院検査部
2浜松医科大学医学部臨床検査医学講座
pp.1186-1187
発行日 2021年12月25日
Published Date 2021/12/25
DOI https://doi.org/10.32118/ayu279121186
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2000年以降,ベットサイドや手術室,救急外来など患者の近くまたは傍らで行う検査の総称として,ポイントオブケア検査(point of care testing:POCT),いわゆる “POCT” という言葉が国内でも普及してきた.POCTは医師が検査の必要性を決定してから,その結果による治療など行動するまでの時間(therapeutic(total)turnaround time:TTAT)が短いという利点から医療の効率化・質向上に寄与する.つまり単純に装置の大きさや患者との距離を示すものではなく,「医療現場で検査がすぐ行われ,結果がすぐに臨床に利用される」 “仕組み” としてPOCTは定義されている1,2).例として血糖測定器,心筋マーカーや血液ガス測定装置,さらに昨今のSARS-CoV-2ウイルス核酸検出の全自動迅速PCR装置など,医療施設や在宅医療のみならず,空港検疫による新興感染症対策や被災地など災害現場での合併症予防など多種多様な形で利用されている.そのような中,国内における2018年の医療法改正により,検査室内外問わず検体検査の精度保証の法的規制が明確化し,POCTを含めた医療全体の検査の質保証が求められている.
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