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第5土曜特集 超高齢社会を支える医学・医療の提案
フレイル・サルコペニア
フレイルの概念・診断UPDATE
Update on frailty concept and diagnosis
佐竹 昭介
1
Shosuke SATAKE
1
1国立長寿医療研究センター老年内科,老年学・社会科学センターフレイル研究部
キーワード:
身体的フレイル
,
精神心理的フレイル
,
社会的フレイル
,
認知的フレイル
,
オーラルフレイル
,
後期高齢者の質問票
Keyword:
身体的フレイル
,
精神心理的フレイル
,
社会的フレイル
,
認知的フレイル
,
オーラルフレイル
,
後期高齢者の質問票
pp.426-429
発行日 2021年10月30日
Published Date 2021/10/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27905426
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ヒトは老いの過程で自立機能を失い(健康寿命の喪失),その後,生物としての寿命を失っていく.このように人生を俯瞰したとき,健康寿命を延伸するためには,心身機能の陰りを警告する概念や捉え方が必要になる.それが “フレイル” である.フレイルは身体的脆弱性を主とするが,精神・心理的側面,社会的側面を持ち合わせるため,多面的な評価や介入が必要となる.身体的フレイルの評価としては,日本版CHS基準があるが,アジアのサルコペニア基準の改訂に伴い,2020年に一部が改訂された.(改訂J-CHS基準)また2020年4月より,高齢者の保健事業と介護予防の一体化を目指し,後期高齢者の健康診査においてフレイルに関するさまざまな要素を含む “後期高齢者の質問票” が導入された.高齢者の日常診療において,フレイルの概念を取り入れることが健康寿命を延伸するために重要である.
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