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特集 今,数理が面白い――医学・生物学への応用
MRI機能画像法,拡散テンソル画像法と安静時MRI機能画像法を用いた脳活動における確率共鳴現象の検出および実臨床応用へのアプローチ
Detection of stochastic resonance phenomena in brain via functional magnetic resonance imaging, diffusion tensor imaging and resting state functional magnetic resonance imaging aiming for clinical application
山本 哲也
1
,
雨宮 きよみ
2
,
渡邊 克成
3
Tetsuya YAMAMOTO
1
,
Kiyomi AMEMIYA
2
,
Katsushige WATANABE
3
1東京都立産業技術高等専門学校電気電子工学コース
2東京都立松沢病院診療放射線科
3同脳神経外科
キーワード:
クロスモーダルSR
,
MRI機能画像法(fMRI)
,
拡散テンソル画像法(DTI)
,
安静時fMRI(rs-fMRI)
Keyword:
クロスモーダルSR
,
MRI機能画像法(fMRI)
,
拡散テンソル画像法(DTI)
,
安静時fMRI(rs-fMRI)
pp.194-200
発行日 2021年10月16日
Published Date 2021/10/16
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27903194
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筆者らは,脳機能に関連した確率共鳴現象(SR)をMRI機能画像法(fMRI),拡散テンソル画像法(DTI),安静時fMRI(rs-fMRI)を用いて明らかにし,実臨床への応用を実践的な臨床応用への道筋を示すこと目指している.SRとは,ノイズを利用することにより,通常は検出できない非常に微弱な周期信号が検出可能になる現象である.加齢や疾患などによる視覚・聴覚などの感覚機能低下は閾値の上昇,すなわち入力信号が相対的に閾値以下になる割合が増加することが原因と考えられる.SRの原理を利用すれば,ノイズを刺激として用いることにより機能低下の補完や緩和などの実践的な臨床応用が期待される.本稿では,これまで筆者らが行ってきたMRIを用いた脳機能に関するSRの実験結果を紹介し,SRによる脳機能の向上と脳内ネットワーク構造との関係について現状と今後の展望について報告する.
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