Japanese
English
TOPICS 脳神経外科学
スポーツ頭部外傷の現状と対策
Current status and countermeasures for sports−related head injuries
中山 晴雄
1
,
平元 侑
1
,
岩渕 聡
1
Haruo NAKAYAMA
1
,
Yu HIRAMOTO
1
,
Satoshi IWABUCHI
1
1東邦大学医療センター大橋病院脳神経外科
pp.230-231
発行日 2021年7月17日
Published Date 2021/7/17
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27803230
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スポーツ関連頭部外傷の現状
スポーツ関連頭部外傷の特徴は,脳振盪を繰り返す点,重症例のほとんどが急性硬膜下血腫である点とされている.スポーツに関連した脳振盪については,2001年以降夏季五輪と同年に国際スポーツ脳振盪会議が開催され,その時点での国際的合意を形成してきた.2020年に開催される予定であった第6回国際スポーツ脳振盪会議は,残念ながら世界的な新型コロナウイルス感染症の流行により2021年に延期とされた.このため,現時点では2016年にベルリンで開催された第5回国際スポーツ脳振盪会議で定められた合意が本領域における世界的な共通見解である1).この世界的な合意で重要な点は,急性硬膜下血腫などの重症頭部外傷を受傷した競技者の競技復帰を推奨しないこと,スポーツ関連脳振盪(sports related concussion:SRC)が疑われた競技者の当日競技復帰は容認しないことである.
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