連載 作業療法を深める ⑳スポーツ頭部外傷
スポーツ頭部外傷の基礎知識
高麗 雅章
1
,
溝渕 佳史
1
,
髙木 康志
1
,
永廣 信治
2
Masaaki Korai
1
,
Yoshifumi Mizobuchi
1
,
Yasushi Takagi
1
,
Shinji Nagahiro
2
1徳島大学
2徳島大学病院
pp.646-650
発行日 2018年7月15日
Published Date 2018/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201344
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はじめに
2019年 ラグビーワールドカップの日本開催,2020年 東京オリンピック・パラリンピックを控え,競技スポーツへの国民の関心が高まっている中,スポーツ競技中の頭部外傷が社会的な問題になっている.特にスポーツにおける脳振盪については,近年その後遺症に対する概念や対応の仕方が,米国を中心に大きく変わってきた.しかしながら,わが国においては一部のスポーツで,脳振盪が疑われる状況にもかかわらず,競技に復帰させる場面がいまだに散見されるのが現状である.また,重症スポーツ外傷として,急性硬膜下血腫は重い後遺症を生じたり生命にかかわるため,特に教育現場でのスポーツにおいて,その知識の普及に努めることは極めて重要である.本稿では,スポーツ頭部外傷で,医療従事者として知っておくべき重要な項目について述べる.
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