Japanese
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特集 自律神経と免疫――ここまでわかった神経-免疫相互作用のメカニズム
中枢神経障害による免疫系の変容
Immune deficiency in the central nervous system injury
上野 将紀
1
Masaki UENO
1
1新潟大学脳研究所システム脳病態学
キーワード:
脊髄損傷
,
脳梗塞
,
免疫
,
自律神経
Keyword:
脊髄損傷
,
脳梗塞
,
免疫
,
自律神経
pp.1104-1107
発行日 2021年6月26日
Published Date 2021/6/26
DOI https://doi.org/10.32118/ayu277131104
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脳血管障害や外傷などにより中枢神経系が障害されると,多様な神経機能が侵されるととともに,感染症の発症が増えることが示されている.その要因のひとつとして,免疫機能が低下することがあげられている.近年,神経回路の標識や操作技術の進歩により,免疫機能は自律神経系による複数の経路により調節され,この障害が免疫機能の抑制へつながると示されてきている.本稿では,脳と免疫系をつなぐ神経経路の破綻が免疫機能を攪乱する病態とそのメカニズムについて概説する.免疫制御の神経基盤とその病態の理解は,中枢神経障害で起こる免疫不全の治療戦略へつながると期待される.
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