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第5土曜特集 難治性免疫疾患――病態解明と新規治療戦略
疾患
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の病態と治療戦略
-――好酸球増多症に焦点を当てて
Pathogenesis and therapeutic strategies of eosinophilic granulomatosis with polyangiitis
――with a focus on hypereosinophilia
駒井 俊彦
1
Toshihiko KOMAI
1
1東京大学医学部アレルギー・リウマチ内科
キーワード:
好酸球増多症
,
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)
,
インターロイキン-5(IL-5)
,
抗好中球細胞質抗体(ANCA)
,
B細胞
Keyword:
好酸球増多症
,
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)
,
インターロイキン-5(IL-5)
,
抗好中球細胞質抗体(ANCA)
,
B細胞
pp.747-751
発行日 2021年5月29日
Published Date 2021/5/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27709747
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好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)は,気管支喘息などのアレルギー性疾患が先行した後に好酸球増多症と血管炎を呈し,心臓,消化管,腎臓,神経などの重要臓器に障害を生じる難治性全身性疾患である.EGPAの病因や病態には依然として不明な点が多いが,近年のゲノムワイド関連解析(GWAS)により,EGPAの遺伝的背景や抗好中球細胞質抗体(ANCA)の検出の有無による病態の違いが明らかになってきている.好酸球の増殖や活性化を担うサイトカインであるインターロイキン(IL)-5は,EGPAを含む全身性好酸球性疾患の病態に関わり,その阻害療法が病態に即した新規治療として着目されている.本稿では,好酸球増多症を生じる背景となる好酸球および関連サイトカインに焦点を当て,EGPAの病態と抗IL-5抗体製剤を含む新しい治療戦略を中心に概説する.
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