Japanese
English
特集 災害医療対応の最前線――近年の災害対応からの教訓
病院避難の最前線
Forefront of hospital evacuation
若井 聡智
1
Akinori WAKAI
1
1独立行政法人国立病院機構 本部DMAT事務局
キーワード:
病院避難
,
建物倒壊
,
耐震化
,
被災病院の行動指針
,
ハザードマップ
Keyword:
病院避難
,
建物倒壊
,
耐震化
,
被災病院の行動指針
,
ハザードマップ
pp.599-602
発行日 2021年5月22日
Published Date 2021/5/22
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27708599
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“病院避難” とは,種々の災害の発生により病院建物の倒壊の恐れやライフラインの途絶が起こり,診療継続が困難となる可能性が生じた病院から,入院患者を大規模に退避させることをいう.入院患者は継続的な観察や医療対応を必要とするため,適切な医療搬送を行わないと多くの防ぎうる死亡を生じる可能性がある.また,多数の入院患者を搬送するための受入先施設の調整はきわめて困難であり,短期間で完了するためには多大なる搬送資源(救急車,航空機など),医療資源(DMATなど)が必要となる.平成28年熊本地震において11施設の病院避難を経験し,それらの施設に長期にわたる調査を行った結果,多くの課題が浮き彫りになった.そのため, “病院避難” はそれらの課題を考慮したうえで実施されるべきものであると考える.
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