Japanese
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TOPICS 内分泌・代謝学
ACE2機能の新知見
-――ACE2発見から20年経って
New findings on ACE2 function:20 years after the discovery of ACE2
森 潤
1
Jun MORI
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科小児科学
pp.553-554
発行日 2021年5月15日
Published Date 2021/5/15
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27707553
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アンジオテンシン変換酵素2(Angiotensin-converting enzyme 2:ACE2)は,レニン-アンジオテンシン系の新規因子として発見されてから20年経つ.ACE2はAngiotensin(Ang)ⅡをAng 1-7に変換し,Ang 1-7が特異的受容体であるMasRに結合することによりAng Ⅱ/AT1R系に拮抗する作用を発揮する(図1-A).もともとヒト心不全の心室のcDNAライブラリーから発見され,心臓,腎臓,精巣にのみ発現すると考えられていたため,心不全や腎不全におけるACE2の役割について盛んに研究が行われてきた.しかし,近年,その他の臓器(気道,肺,腸管,肝臓,そして脂肪組織など)にも,ACE同様にユビキタスに発現することがわかってきた(図1-B).それに伴いACE2の新たな機能が報告されている.
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