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特集 新規心不全治療薬の使い方
次世代型強心薬への期待
-――心筋ミオシン活性化薬
Expectation to the next generation inotropes
――omencative mecarbil
今村 輝彦
1
,
絹川 弘一郎
1
Teruhiko IMAMURA
1
,
Koichiro KINUGAWA
1
1富山大学附属病院第二内科
キーワード:
左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)
,
血行動態
,
うっ血
Keyword:
左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)
,
血行動態
,
うっ血
pp.291-295
発行日 2021年4月24日
Published Date 2021/4/24
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27704291
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強心薬は,主に急性心不全に対する血行動態の安定化や慢性心不全における次の治療(補助人工心臓治療など)への橋渡しとして用いられるものの,慢性心不全に対する経口強心薬はむしろ長期予後を悪化させてしまうことは周知の事実である.オメカムティブメカルビル(OM)は,従来の強心薬が心筋細胞内のCa濃度を上昇させて一時的に心臓のポンプ機能を上昇させることとは異なり,心筋のミオシンに直接作用して,Ca濃度に影響を与えることなく心臓のポンプ力を改善する新しい薬である.Phase Ⅱ試験によって,駆出時間の延長や1回心拍出量の増加に加えて,左室容量や心拍数の低下を認めることも示された.現在,phase Ⅲ試験によって長期予後改善効果が検討されている.
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