特集 身近に潜む心筋症を診る―進歩する診断と治療
[Chapter 5] 心筋症の治療管理
心不全薬物療法
廣瀬 未来
1
,
足立 史郎
2
1名古屋大学大学院 医学系研究科循環器内科学
2名古屋大学医学部附属病院 循環器内科
キーワード:
左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)
,
標準的心不全治療(GDMT)
,
Fantastic Four
Keyword:
左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)
,
標準的心不全治療(GDMT)
,
Fantastic Four
pp.303-307
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_303
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★★心不全治療薬は左室収縮能によって治療反応性が異なる.
★★★左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)では,β遮断薬,レニン–アンジオテンシン(RA)系阻害薬(アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬/アンジオテンシンⅡ(AⅡ)受容体拮抗薬(ARB)),MR拮抗薬の3剤による治療が基本である.
★最近では基本治療薬に加え,ACE阻害薬/ARBの代替薬としてのsacubitril valsartan(アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)),SGLT2阻害薬(empagliflozin,dapagliflozin)が心不全の予後改善効果を示す薬剤として登場した.
★β遮断薬,SGLT2阻害薬,ARNI,MR拮抗薬の4剤はFantastic Fourとよばれ,HFrEFにおける新規基本治療薬と位置づけられるようになってきており,早期からの導入が推奨され始めている.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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