カルボキシマルトース第二鉄注射液の血管外漏出による色素沈着

Cutaneous siderosis caused by extravasation of intravenous ferric carboxymaltose

・出産後の貧血に対して静注鉄剤が投与されたが血管外に漏出した．その結果，右上肢に淡い色素沈着を残した．

・定期的に経過を観察したところ徐々に色素斑が薄くなり，漏出から15カ月後には患者の認容範囲内となり終診とした．

・静注鉄剤の副作用としての色素沈着に対してはレーザー治療が選択される場合もあるが，自験例のように症状が軽微なものでは1年程度の経過観察も有用であると考えた．

（「ポイント」より）