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特集 アトピー性皮膚炎の役立つ最新情報
臨床例
悪性リンパ腫との鑑別を要したアトピー性皮膚炎
A case of atopic dermatitis requiring differentiation from malignant lymphoma
近藤 直子
1
,
野村 和夫
1
,
間山 恒
2
Naoko Kondo
1
,
Kazuo Nomura
1
,
Ko Mayama
2
1青山のむら皮膚科
2弘前総合医療センター消化器・血液内科
1Aoyama Nomura Dermatology Clinic
2Department of Gastroenterology and Hematology, Hirosaki General Medical Center
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
悪性リンパ腫
,
紅皮症
,
TARC
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
悪性リンパ腫
,
紅皮症
,
TARC
pp.976-978
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000003543
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・幼少期からアトピー性皮膚炎はあったが,初診半年ほど前より急激に紅斑肥厚局面が拡大し,激しい瘙痒を伴う紅皮症状態となった.
・血液検査では白血球27,000/μL(好酸球61%),LDH 1,168U/L,TARC 151,000pg/mL,可溶性IL-2R 3,740U/mLと異常高値であり,異型リンパ球も1.0%みられた.頸部,腋窩リンパ節も触知し,悪性リンパ腫との鑑別を要した.
・抗ヒスタミン薬内服,ステロイド外用にて皮疹は速やかに消失した.白血球数,可溶性IL-2Rは2カ月後に正常域となり,末梢血中の異型リンパ球も消失した.好酸球比率,LDH,TARCも4カ月後には通常のアトピー性皮膚炎と判断できる範囲のデータとなっていた.
(「症例のポイント」より)
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