特集 高齢者の皮膚疾患
Editor's eye
向井 秀樹
pp.975-975
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000002648
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日本は現在,65歳以上の割合が全人口の29%を超える超高齢社会を迎えている.日常診療を行ううえで,高齢者の皮膚疾患を熟知する必要性がある.若い皮膚科医,そして本誌の愛読者に,今回の特集号をぜひともご一読いただきたい.
高齢者皮膚疾患に造詣の深い種井良二先生は,高齢者に好発する皮膚疾患の特徴を解説している.適切な診療や最新の治療方針は,明日からの診療に役立つ.超高齢者の有棘細胞癌(squamous cell carcinoma:SCC)に対しては,手術療法が標準治療である昨近ではあるが,大原裕士郎先生は認知症などの場合は患者に寄り添い根治的放射線療法を選択している.腫瘍径の小さい例などは手術と同等の成績を収めているという.また,高齢者のアンチエイジング治療は,超高齢社会に非常にニーズがある.美容医療のスペシャリストである山下理絵先生は,シミ,皺・たるみの治療効果やトラブルを詳細に解説している.
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