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特集 最近の水疱症
治療
久留米大学皮膚科における自己免疫性水疱症に対するIVIGの使用経験のまとめ
High-dose intravenous immunoglobulin in the treatment of autoimmune bullous diseases: a retrospective study in Kurume University
野見山 留衣
1
,
古賀 浩嗣
1
,
石井 文人
1
,
名嘉眞 武国
1
Rui Nomiyama
1
,
Hiroshi Koga
1
,
Norito Ishii
1
,
Takekuni Nakama
1
1久留米大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kurume University School of Medicine
キーワード:
自己免疫水疱症
,
天疱瘡
,
類天疱瘡
,
IVIG
Keyword:
自己免疫水疱症
,
天疱瘡
,
類天疱瘡
,
IVIG
pp.106-111
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000002398
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●免疫グロブリン大量静注療法(high dose intravenous immunoglobulin:IVIG)は自己免疫性水疱症の治療選択肢の1つであり,ステロイド抵抗性の症例で用いられる.現在までに多くの使用経験の報告はあるが,治験を除き,単施設または多施設での使用成績をまとめた国内報告はない.
●そこで,2008年11月~2018年12月の約10年間に,久留米大学皮膚科でIVIGを行った自己免疫性水疱症の症例を対象に,その使用経験から有効性について検討した.
●自己免疫性水疱症におけるIVIGの改善率は全体として73.1%で,とくに落葉状天疱瘡(pemphigus foliaceus:PF)での有効率が高かった.全体の76.7%でCR on minimal therapyを達成していた.40%で再発は生じていなかった.
●自己免疫性水疱症においてIVIGは有効で安全性の高い治療法と考え,他の治療で難治な症例において積極的に選択すべき治療法と考える.
(「ポイント」より)
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