総説
IgG4関連皮膚疾患の現状
濱口 儒人
1
1金沢大学 医薬保健研究域医学系皮膚分子病態学
キーワード:
IgG
,
高ガンマグロブリン血症
,
鑑別診断
,
皮膚疾患
,
副腎皮質ホルモン
,
免疫抑制剤
,
形質細胞増加症
Keyword:
Adrenal Cortex Hormones
,
Diagnosis, Differential
,
Immunoglobulin G
,
Hypergammaglobulinemia
,
Immunosuppressive Agents
,
Skin Diseases
pp.132-137
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2018215400
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IgG4関連皮膚疾患の臨床および病理組織学的特徴、鑑別疾患、治療について解説した。IgG4関連皮膚疾患の診断基準は作成されておらず、包括診断基準を参考に診断が行われている。IgG4関連皮膚疾患は他臓器のIgG4関連疾患と同様、腫瘤性病変を形成することが多い。一方、他臓器のIgG4関連疾患患者では皮膚に腫瘤性病変以外にも多彩な皮疹が出現する。特徴的な病理組織学的所見として、リンパ球および形質細胞の高度な浸潤リンパ濾胞形成、線維化好酸球浸潤、閉塞性静脈炎があげられる。IgG4関連皮膚疾患の報告数は他臓器の病変に比べ少ないため治療についてのアルゴリズムは確立していないが、他臓器のIgG4関連疾患と同様、副腎皮質ステロイドの内服は有効である。
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