特集 口唇・口囲の皮膚病(炎症性)
臨床例
ソフトカプセル総合感冒薬にてアナフィラキシーを生じたゼラチンアレルギー
佐川 展子
1
,
長島 真由美
,
秋田 亜紗美
,
岡田 里佳
,
井上 雄介
,
蒲原 毅
1横浜市立大学附属市民総合医療センター 皮膚科
キーワード:
アナフィラキシー
,
Epinephrine
,
Gelatin
,
過敏症-食品性
,
鑑別診断
,
多剤併用療法
,
筋肉内注射
,
経口投与
,
自己投与
,
皮膚テスト
,
過敏症-薬物
,
抗アレルギー剤
,
感冒剤
Keyword:
Administration, Oral
,
Anaphylaxis
,
Diagnosis, Differential
,
Food Hypersensitivity
,
Drug Hypersensitivity
,
Drug Therapy, Combination
,
Epinephrine
,
Gelatin
,
Injections, Intramuscular
,
Self Administration
,
Skin Tests
,
Anti-Allergic Agents
,
Multi-Ingredient Cold, Flu, and Allergy Medications
pp.1045-1048
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2017404824
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<症例のポイント>ソフトカプセル総合感冒薬に含まれるゼラチンによりアナフィラキシーを生じた症例を経験した。自験例は、豚骨ラーメンを頻回に摂取しているうちにゼラチンに感作され、感冒により粘膜障害を伴った状態でゼラチンを含むソフトカプセル総合感冒薬を繰り返し服用することで感作が助長され、アナフィラキシーを生じるに至った可能性が考えられた。ワクチンに含まれるゼラチンによるアナフィラキシーの報告は、1990年ごろから増加し、ワクチンのゼラチンフリー化が進むことで減少した。しかし、食品や薬剤などに含まれるゼラチンに感作されゼラチンによるアレルギーが生じる可能性があることを今後も認識することが重要である。
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