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炎症性腸疾患とアトピー性皮膚炎
壽 順久
1
,
小野 慧美
,
室田 浩之
,
片山 一朗
1大阪大学 大学院医学系研究科情報統合医学皮膚科学教室
キーワード:
Crohn病
,
IgE
,
Sulfasalazine
,
大腸炎-潰瘍性
,
経口投与
,
皮膚炎-アトピー性
Keyword:
Administration, Oral
,
Crohn Disease
,
Dermatitis, Atopic
,
Colitis, Ulcerative
,
Immunoglobulin E
,
Sulfasalazine
pp.814-817
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2017355872
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症例1は41歳男性で、19歳時にアトピー性皮膚炎(AD)を発症し、32歳時にクローン病(CD)と診断されていた。強い皮膚症状で治療に抵抗性であったが、35歳時に大腸部分切除術を施行されて以降、皮膚炎は軽快傾向となった。症例2は43歳男性で、20歳時にADを発症し、28歳時にCDと診断されていた。症例1と同様に治療に抵抗性であったが、35歳時に大腸部分切除術施行後に皮膚症状は寛解した。症例3は40歳男性で、幼少時よりADで近医通院加療を受けていた。39歳時に潰瘍性大腸炎(UC)を発症し、UCの症状寛解後もADの症状は軽快増悪を繰り返した。症例4は36歳女性で、幼少時よりADと診断されていた。25歳時にUCと診断され、主にサラゾスルファピリジン内服にて寛解を維持していたが、ADは軽快増悪を繰り返していた。Th1優位とされるCD患者に合併するADは発症が成人期であり、症状と病勢がパラレルに動く傾向にあった。Th2優位とされるUCと合併するADは小児期より患い、季節や増悪因子で軽快増悪していた。
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