特集 物理化学障害による皮膚病
臨床例
草刈り機の刃の断片(タングステン)により偽リンパ腫様反応を示した症例
中村 有希子
1
,
中村 好貴
,
吉本 聖
,
武藤 正彦
1山口大学 大学院医学系研究科皮膚科学分野
キーワード:
木村病
,
Tungsten
,
機器と資材用品
,
鑑別診断
,
生体刺激
,
皮膚疾患-顔面
,
表皮嚢胞
,
リンパ腫-B細胞性
,
偽リンパ腫
Keyword:
Angiolymphoid Hyperplasia with Eosinophilia
,
Diagnosis, Differential
,
Facial Dermatoses
,
Epidermal Cyst
,
Equipment and Supplies
,
Physical Stimulation
,
Tungsten
,
Lymphoma, B-Cell
,
Pseudolymphoma
pp.181-184
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016139170
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<症例のポイント>異物肉芽腫は皮膚に入った異物が惹起する肉芽腫性反応である。病理組織学的所見としてはさまざまな所見を示すが、リンパ濾胞様構造を伴う偽リンパ腫様反応が観察されることはまれである。草刈り機の刃の断端であるタングステンにより偽リンパ腫様反応を呈した異物肉芽腫の1例を経験した。金属片のパッチテストの結果は陰性であり、アレルギー性の反応ではなく、タングステンによる刺激性のリンパ組織過形成であると考えられた。
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