特集 陥凹する皮膚疾患
臨床例
一部黒色を呈し巨大皮膚潰瘍を形成した乳癌
白井 浩平
1
,
入澤 亮吉
,
三橋 善比古
1東京医科大学 皮膚科学教室
キーワード:
基底細胞腫
,
鑑別診断
,
乳管癌
,
皮膚潰瘍
,
皮膚腫瘍
,
免疫組織化学
,
ホルモン性抗腫瘍剤
,
Exemestane
,
皮膚鏡検査
Keyword:
Carcinoma, Basal Cell
,
Diagnosis, Differential
,
Immunohistochemistry
,
Skin Neoplasms
,
Skin Ulcer
,
Antineoplastic Agents, Hormonal
,
Carcinoma, Ductal, Breast
,
Dermoscopy
,
Exemestane
pp.649-652
発行日 2014年7月1日
Published Date 2014/7/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014295765
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<症例のポイント>左前胸部の、一部黒色を呈する巨大潰瘍の1例を報告した。辺縁が黒色であることから基底細胞癌も考えたが、組織検査の結果は乳癌であった。黒色を呈する乳癌はまれである。黒色を呈した原因は、腫瘍表層のメラニンの増加のためであった。皮膚浸潤や転移で初めて診断される内臓原発癌は少なくない。皮膚科医は皮膚疾患のみならず、皮膚病変を通して、全身疾患の病態検索と診断に貢献すべきである。
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