特集 隆起する皮膚疾患
臨床例
臀部に暗赤色隆起性局面を呈した増殖性天疱瘡
村上 香織
1
,
舩越 建
,
小幡 祥子
,
横山 知明
,
山上 淳
,
谷川 瑛子
,
小菅 治彦
,
天谷 雅行
1慶応義塾大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
Azathioprine
,
Prednisolone
,
鑑別診断
,
多剤併用療法
,
臀部
,
天疱瘡
,
免疫組織化学
,
膿皮症-壊疽性
Keyword:
Azathioprine
,
Buttocks
,
Diagnosis, Differential
,
Drug Therapy, Combination
,
Immunohistochemistry
,
Prednisolone
,
Pemphigus
,
Pyoderma Gangrenosum
pp.515-518
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014259168
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<症例のポイント>増殖性天疱瘡は全天疱瘡の約2%を占める非常にまれな疾患である。尋常性天疱瘡と同様に細胞間接着因子であるデスモグレイン3(Dsg3)に対する自己抗体によって生じるが、腋窩や鼠径などの間擦部位にも皮疹を生じる。また、皮疹が増殖性変化をきたす成因はいまだ明らかになっていない。今回われわれは、肛門周囲皮膚および舌、口腔粘膜に皮疹を生じた増殖性天疱瘡の1例を経験した。その個疹の変化を経時的に記載し、組織学的所見と併せて考察を行ったので報告する。
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