特集 全身症状を伴う皮膚疾患(2)
臨床例
慢性骨髄性白血病を合併したWells症候群
中里 信一
1
,
藤田 靖幸
,
濱出 洋平
,
長谷部 育恵
,
杉田 純一
,
西江 渉
,
清水 宏
1北海道大学 大学院医学研究科皮膚科学分野
キーワード:
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
,
鑑別診断
,
白血病-BCR-ABL陽性慢性骨髄性
,
皮膚疾患-下肢
,
bcr-abl融合タンパク質
,
Nilotinib
,
Wells症候群
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Leg Dermatoses
,
Churg-Strauss Syndrome
,
Leukemia, Myelogenous, Chronic, BCR-ABL Positive
,
Fusion Proteins, bcr-abl
,
4-methyl-N-(3-(4-methylimidazol-1-yl)-5-(trifluoromethyl)phenyl)-3-((4-pyridin-3-ylpyrimidin-2-yl)amino)benzamide
pp.881-884
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014082401
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<症例のポイント>Wells症候群は好酸球の浸潤を伴う難治性の脂肪織炎を呈する疾患であり、慢性リンパ性白血病、悪性リンパ腫、真性多血症などの血液疾患を合併することがある。今回、慢性骨髄性白血病(CML)を合併したWells症候群を経験した。海外の文献も含めてわれわれが調べえたかぎり、過去に同様の症例報告は存在しない。CMLに対してチロシンキナーゼ阻害薬のニロチニブ塩酸塩水和物を投与したところ、皮疹は速やかに消褪した。チロシンキナーゼ阻害薬は難治例のWells症候群の治療薬となる可能性がある。
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