特集 アミロイドーシス(2)
臨床例
amyloidosis cutis nodularis atrophicans
平井 郁子
1
,
崎山 とも
,
木花 光
1済生会横浜市南部病院 皮膚科
キーワード:
鑑別診断
,
鼠径部
,
斑状皮膚萎縮症
,
皮膚外科
,
アミロイドーシス-皮膚
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Groin
,
Anetoderma
,
Dermatologic Surgical Procedures
pp.355-358
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2013220912
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
<症例のポイント>萎縮性結節性皮膚アミロイドーシス(amyloidosis cutis nodularis atrophicans、以下、ACNA)は1950年にGottronがamyloidosis cutis nodularis atrophicans diabeticaとして初めて報告し、以降、限局性結節性皮膚アミロイドーシス(localized cutaneous nodular amyloidosis、以下、LCNA)の1型に分類されるまれな疾患である。ACNAで沈着しているアミロイドは免疫グロブリンL鎖由来のAL型であり、病変部の血管周囲に免疫グロブリンL鎖抗体陽性形質細胞の浸潤がみられる。今回、鼠径部に単発したACNAを経験した。ACNAではSjoegren症候群の合併や全身性アミロイドーシスに移行する症例報告があるが、自験例では全身性疾患を示唆する所見はみられなかった。ACNAでは診断初期に潜在する異常蛋白血症がなければ予後は良好とされているが、長期間の観察報告例は少なく、今後も慎重な経過観察が必要と思われた。
Copyright© 2013 KYOWA KIKAKU Ltd. all rights reserved.