特集 リンパ管異常症に対する外科
リンパ流の正常と異常
品岡 玲
1
,
林 優子
1
Akira Shinaoka
1
,
Yuko Hayashi
1
1岡山大学病院形成外科
pp.895-900
発行日 2026年9月25日
Published Date 2026/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001662
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はじめに
リンパ系は,組織間質に生じた水分,蛋白,脂質,免疫細胞などを回収し,リンパ節を経て静脈系へ戻す一方向性の輸送系である。リンパ流が破綻すると,単なる水分貯留にとどまらず,慢性炎症,線維化,脂肪増生,感染防御の低下へと病態が進む。小児形成外科領域では,先天的なリンパ管形成異常を背景とする原発性リンパ浮腫やリンパ管奇形に加え,手術,感染,外傷などに伴う続発性障害も診療対象となる。したがって,症状としての「むくみ」だけでなく,どのリンパ経路が保たれ,どこで流れが停滞し,どこへ逆流または迂回しているかを理解することが重要である。

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