特集 異物の診断と治療
硬性気管支鏡による気道異物摘出術
津川 二郎
1
,
土居 ゆみ
2
Jiro Tsugawa
1
,
Yumi Doi
2
1愛仁会高槻病小児外科
2愛仁会高槻病小児周術期センター・麻酔科
pp.573-577
発行日 2025年6月25日
Published Date 2025/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001214
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はじめに
小児の気道異物は食物片や玩具などの異物が喉頭気管気管支内に誤って吸引されることによって生じる急性の気道狭窄である。患者の約90%は3歳未満であり,特に1歳台が48%を占める。誤嚥された異物としては豆類が72%を占めるとの報告もある1)。急性呼吸不全を呈する例も多く,診断や治療の遅れは致命的な結果を招く可能性があるため迅速な対応が求められる。

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