特集 最近の胃瘻の話題
巻頭言
世川 修
1,2,3
Osamu Segawa
1,2,3
1東京女子医科大学病院小児外科
2東京女子医科大学病院医療安全科
3東京女子医科大学医療安全・危機管理部
pp.341-342
発行日 2025年4月25日
Published Date 2025/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001152
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
小児外科医にとって,胃瘻造設術は基礎的・基本的手術である。そして,その対象は小児のみでなく,重症心身障害児・者に対する胃瘻造設も小児外科医が行うことが多いため,先天性食道閉鎖症の新生児から,経口摂取不可の成人重症心身障害者まで,さまざまな年齢の多様な疾患に対して,施設によりさまざまな手術方法で胃瘻造設が行われているのが現状である。なかでも,重症心身障害児・者に対する胃瘻造設の場合,他の小児外科疾患における術後管理と大きく異なり,小児外科医は手術(胃瘻造設術)だけを行い,その後の管理は施設の小児科医や看護師に委ねられる(任せっきりになる)ことが多い。そのため,われわれ小児外科医は,術後中・長期に外科的術後合併症を可及的に起こすことなく,施設の小児外科医や看護師が安定した管理ができる胃瘻を造らなければならない。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.