特集 ロボット支援手術
臨床工学技士(CE)によるda Vinci手術環境の構築
菅田 岳洋
1
,
佐々木 慎理
1
,
髙山 綾
1
Takehiro Sugata
1
,
Shinri Sasaki
1
,
Aya Takayama
1
1川崎医科大学附属病院MEセンター
pp.521-524
発行日 2023年5月25日
Published Date 2023/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000444
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はじめに
da Vinciサージカルシステム(以下da Vinci)(Intuitive Surgical社)によるロボット支援手術は2012年の前立腺悪性腫瘍手術,2016年の腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術の保険適用を皮切りに泌尿器科領域で急速に普及した。その後,2018年の診療報酬改定にて12の術式,2020年に7の術式が追加されたことにより,現在では,泌尿器科,婦人科,呼吸器外科,心臓血管外科,消化器外科などさまざまな診療科でロボット支援手術が行われている。また,2022年には新たに8の術式が追加された。加えて,胃切除などロボット支援手術での優位性が証明された術式1)に関して,内視鏡手術での診療報酬の減算が発表されたことにより,今後ロボット支援手術の需要は増加することが予想される。da Vinciを用いた手術を行う場合,内視鏡手術用支援機器加算の算定が可能となるが,算定要件のなかに「常勤の臨床工学技士が1名以上配置されていること」および「当該手術に用いる機器の保守管理の計画を添付すること」と明記されており,da Vinci手術の環境構築に臨床工学技士(CE)は欠かすことのできない職種である。
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