特集 小児外科を取り巻く最新テクノロジー
AIを活用した外科医療の可能性
衛藤 剛
1
,
小川 雄大
1
,
藤永 淳郎
1
,
猪股 雅史
1
Tsuyoshi Etoh
1
,
Katsuhiro Ogawa
1
,
Atsuro Fujinaga
1
,
Masafumi Inomata
1
1大分大学消化器・小児外科
pp.952-955
発行日 2022年10月25日
Published Date 2022/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000243
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はじめに
暗黙知とは経験的知識といわれ,「経験や直感などに基づく知識」,「簡単に言語化できない知識」を指す。外科医は,手術中に常に経験と知識を巡らせ,必要なプロセスをイメージし,それを実現するための認知・判断・手技の実施を行っており,これこそが外科医の「暗黙知」と考えられる。しかし,この暗黙知を明示的知識,すなわち「文章,図形などによって説明できる形式知」として伝えていくことは手術の領域では案外難しい。外科医療分野において,エキスパートの暗黙知(経験的知識)をいかに明示的知識として伝えていくか,そこに人工知能(artificial intelligence:AI)を活用していくことができないだろうかと考えた。
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