特集 小児の便秘:最近の知見
食事内容と腸内細菌叢
髙澤 慎也
1,2
,
西 明
2
,
磯田 有香
3
,
則内 友博
2
,
菊地 健太
2
,
小山 亮太
2
,
山田 佳之
4,5
Shinya Takazawa
1,2
,
Akira Nishi
2
,
Yuka Isoda
3
,
Tomohiro Sunouchi
2
,
Kenta Kikuchi
2
,
Ryota Koyama
2
,
Yoshiyuki Yamada
4,5
1東京大学小児外科
2群馬県立小児医療センター小児外科
3群馬県立小児医療センター栄養調理課
4群馬県立小児医療センターアレルギー感染免疫・呼吸器科
5東海大学医学部総合診療学系小児科学
pp.350-354
発行日 2022年4月25日
Published Date 2022/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000095
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はじめに
近年の小児慢性便秘症の有病率は小学生で6~19%と大変多く,そのうち25%は薬物治療が長期化し成人期の便秘に移行すると報告されている1)。成人領域では,便秘症は虚血性心疾患発症や高い死亡率との関連が指摘されている2)。また,便秘症は,胆囊がんや胆管がんの発がんリスクであるとの報告3)がある他,大腸がんとの関連も議論されている。こういった成人期の疾病発症につながることを考えると,小児期の便秘を治療することの意義は大きいと考えられる。
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