特集 外来で役立つ知識:頭頸部・体幹・四肢の疾患
耳介の先天異常―副耳,耳瘻孔,耳介変形―
柘植 琢哉
1,2
,
桑原 大彰
1
,
赤石 諭史
1
Takuya Tsuge
1,2
,
Hiroaki Kuwahara
1
,
Satoshi Akaishi
1
1日本医科大学武蔵小杉病院形成外科
2東京美容外科横浜院
pp.12-15
発行日 2022年1月25日
Published Date 2022/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000003
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はじめに
外耳やその周囲の先天異常は比較的頻度が高く,日常診療においてもよく遭遇する。耳介の発生に関しては諸説認めるが,胎生6~7週に第1・第2鯉弓から発生する6個の小結節(耳介小丘)が癒合を重ねて形成される。この過程途中に障害が起きることで,外耳の形態異常が発生する。視診による形態的特徴に基づいて疾患名は決定され,診断に関する特異的な検査はない。したがって,耳介とその周囲の診察においては正常形状と各部の名称の理解が必要不可欠であり,図1を参照されたい。
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