症例
加熱式たばこの誤飲・誤食例
平出 智裕
1
,
石本 千夏
1
,
青木 萌子
1
Tomohiro Hirade
1
,
Chinatsu Ishimoto
1
,
Moeko Aoki
1
1国立病院機構浜田医療センター小児科
pp.863-866
発行日 2026年6月1日
Published Date 2026/6/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000003040
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はじめに
加熱式たばこは,2014年に世界で初めて日本とイタリアで発売された。従来の紙巻たばこと異なり,加熱式たばこは専用のデバイスを用いてたばこ葉を約300℃で加熱し,発生した蒸気を吸入する。煙が出ないためにおいが少ないことや,有害物質が少ないイメージがあること,スタイリッシュなデバイスなどの理由から急速に人気が高まった。近年,子育て世代にあたる20~30代の喫煙者の間で,紙巻たばこよりも加熱式たばこが多く選ばれている1)。そのため,とくに乳幼児で加熱式たばこの誤飲が急増している。日本中毒情報センターに寄せられたたばこの誤飲に関する相談件数は,2017年にはすでに加熱式たばこが紙巻たばこを上回った2)。日本小児科学会が公表している「Injury Alert(傷害速報)」3)でも,2016年に加熱式たばこの誤飲が最初に報告されて以降,同様の報告が続いている。

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