特集 小児科医が診る神経発達症:小児科臨床と発達支援のクロスオーバー
各論 神経発達症に由来する不適応状態へのベーシックな対応
行動への対応―癇癪,暴言暴力,自傷他害,強度行動障害
水野 賀史
1,2,3
,
濱谷 沙世
1,2,3
Yoshifumi Mizuno
1,2,3
,
Sayo Hamatani
1,2,3
1福井大学子どものこころの発達研究センター
2大阪大学大学院連合小児発達学研究科福井校
3福井大学医学部附属病院子どものこころ診療部
pp.1587-1590
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002800
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
小児科外来や入院病棟,地域医療の現場では,癇癪,暴言や暴力,自傷他害,強度行動障害といった「行動上の問題」に遭遇することが少なくない。これらは単なる「わがまま」「しつけの問題」と誤解されることも多いが,実際には神経発達症,知的障害,精神疾患,環境的要因など多様な背景が複雑に絡み合い,子ども自身の「困り感」が行動として表出しているものである1,2)。小児科医が一次対応を担う場面では,表面的な行動を抑えるだけでは不十分であり,その背景を理解し,家族への支援や多職種連携を視野に入れた対応が求められる3)。

© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.

