2．股関節 新生児期・乳児期の股関節脱臼スクリーニングに有用なGraf法を症例から学ぶ！

はじめに

　新生児期・乳児期の股関節は，リスク因子が2つ以上ある場合はもちろんであるが，筋性斜頸^1,2）や斜頭などで向き癖が強く，向き癖と反対側の内転筋短縮が生じるような環境や，反張膝^3）でハムストリングスなどの伸筋群と屈筋群のアンバランスが存在する場合などにも股関節は脱臼しやすい。筋性斜頸や反張膝の評価や治療をしつつ，股関節の超音波検査を早期に行い，股関節が脱臼しないように介入することが望ましい。